2009年度(平成21年)

2009.9.1 〜2010.8.31

第20回定時総会11月24日(火)

場所:沖縄ハーバービューホテルクラウンプラザ
14:00 〜14:50 定時総会
15:00 〜17:00 ラウンドテーブル
        「 明日を拓く若き経営者たち〜若い経営者のみつめる未来の沖縄〜」
17:10 〜18:30 懇親パーティー

ANA国際貨物ハブ、始動

2009(平成21)年10月、全日本空輸(ANA)が那覇空港で国際貨物ハブ事業を開始した。那覇空港が航空物流ハブとなれば、アジア諸国を中心とした国際高速輸送が可能になる。成長著しいアジアのダイナミズムを取り込むことで、産業活性化や雇用促進など、沖縄振興に直結するのだ。

今後、この国際貨物ハブが真価を発揮するには、物流センターの拡充、那覇空港の滑走路増設なども必要だ。後年から見ると、この年は沖縄懇話会がこれまで提言してきたことを実現する第一歩が始まったばかり。沖縄県の「国際物流拠点形成構想」や国の「アジア・ゲートウェイ構想」もふまえ、那覇空港を国際物流の拠点に成長させるため、本会独自の活動が本格化していくことになる。

軌跡琉球芸能公演を支援

2009(平成21)年9月2日、「琉球舞踊」が国の重要無形文化財に指定された。沖縄県では「組踊」に続き2件目の総合認定であった。そこで沖縄懇話会では前年に引き続き、国立劇場おきなわ運営財団に対し事業支援を行った。自主公演事業協賛金として100万円、琉球舞踊無形文化財指定記念公演の協賛金として150万円を贈呈。

特に記念公演は、宮城能鳳氏、照喜名朝一氏、城間德太郎氏ら重要無形文化財各個認定保持者(人間国宝)や、玉城節子氏ら重要無形文化財「琉球舞踊」総合認定保持者ら、琉球芸能の最高峰とも言える豪華出演者が参加した舞台で、歴史に残る公演となった。

ラウンドテーブル

「明日を拓く若き経営者たち ~若い経営者のみつめる未来の沖縄~」

基調講演で登壇した仲井眞弘多知事は、講演冒頭で、国立劇場おきなわの開場やモノレールの開業など、沖縄懇話会の提案のほとんどが実現していると評価した。続けて、県民所得が「全国最低」から「普通」へと推移していると指摘。「沖縄振興特別措置法、沖縄振興計画の期限切れを目前にして、自立経済をどう実現していくか、沖縄の特性をどう生かし、高めていくかが課題となる」とまとめた。

パネルディスカッションには、安里繁信氏(シンバホールディングス社長CEO)、伊是名カエ氏(フードコーディネーター、ヘルスプランニングカエ主宰)、金城誠氏(アンズコフーズ社長)、白石武博氏(カヌチャベイリゾート社長)、比屋根隆氏(レキサス社長)といった若手経営者が登壇。コーディネーターを池原あかね氏(琉球朝日放送報道部長)が務めた。

「優遇措置がなくなった場合に備え、リスク共有をするべき」(安里氏)、「沖縄の個性を強調するためにも、学習が必要。それが自立経済につながる」(伊是名氏)、「ヒト、モノ、知恵、金、といった沖縄のネットワークを十分に活用すべき」(金城氏)、「当事者意識を持って沖縄の魅力をブラッシュアップする必要がある」(白石氏)、「沖縄から世界的な人材を育成するためにも、行政に頼るのではなく、県内企業が投資する流れを作りたい」(比屋根氏)など活発な議論が行われた。

自立経済実現への覚悟を訴える各パネリストに対し、フロアの宮内義彦氏(オリックス会長)から「企業規模を拡大して発言力を高めてほしい」とエールが送られた。

2009(平成21)年11月25日沖縄タイムス(経済面)

TOP