2004年度(平成16年)

2004.9.1 〜2005.8.31

第15回定時総会12月20日(月)

場所:沖縄ハーバービューホテル
14:00 〜14:40 定時総会
14:50 〜17:10 ラウンドテーブル
        「活かせ!沖縄の魅力・ソフトパワー」
17:20 〜18:30 懇親パーティー

本年度の幹事会、定時総会

本年度は10月29日に東京都内で合同幹事会を開催。これまでに声明を決議した「沖縄科学技術大学院大学構想」や「第46回米州開発銀行(IDB)年次総会」の進捗状況を確認した。
2004(平成16)年4月にIDB総会の募金部会が発足した。沖縄懇話会をはじめ、県商工会議所連合会や県経営者協会など13団体で構成されており、県内外の民間企業から寄付を募った。
12月の定時総会では、全役員の留任が承認された。また、「第46回IDB年次総会」への事業協賛金1500万円を牧野浩隆副知事に託す贈呈セレモニーを行った。

ラウンドテーブル

「活かせ!沖縄の魅力・ソフトパワー」

ラウンドテーブルのアトラクションとしてパフォーマンスを披露した現代版組踊「肝高の阿麻和利」出演者の皆さん。

ラウンドテーブルのアトラクションとしてパフォーマンスを披露した現代版組踊「肝高の阿麻和利」出演者の皆さん。

ラウンドテーブルでは島田晴雄氏(慶応義塾大学教授・沖縄米軍基地所在市町村に関する懇談会座長)が基調講演を行った。続いてのパネルディスカッションでは、パネリストとして宮内義彦氏(オリックス会長)、相原正俊氏(バイオ21社長)、白仁昇氏(フロンティアPR社長)、金城幸隆氏(オキネシア社長)、平田大一氏(勝連町きむたかホール館長)が登壇。

島田氏は「沖縄には自然環境や食材、踊りといった魅力が山ほどあるのに、それをソフトパワーに変える力が弱い」と指摘。各パネリストから共感を呼んだ。

沖縄に根差した事業展開を行うパネリストから、それぞれの取り組みや意見が出された。
「沖縄の原材料を使った食品やアロマ製品などを開発・製造している。文化的価値を商品に盛り込んだものづくりこそがソフトパワーにつながる」(金城氏)、「離島の過疎化は問題。ソフトパワーは離島パワー。離島の活性化なしに沖縄の発展は望めない」(白仁氏)、「人材育成こそ大切」(相原氏)、「中高生が出演する現代版組踊に取り組んでいる。文化立県となることが産業にとっても重要である」(平田氏)、「文化を発展させる若い人たちのうねりが必要だ」(宮内氏)

フロアの呉屋守將氏(金秀本社会長)は「スローライフなどの沖縄の守るべき価値を再点検する必要がある」と発言。ソフトパワーによる地域再生について各方面からの意見が絶えず、議論はおおいに盛り上がった。

2004(平成16)年12月21日 沖縄タイムス(9面)

 
  • 島田晴雄氏

    ラウンドテーブル、パネルディスカッションに登壇した島田晴雄氏。

  • 相原正俊氏

    同じく相原正俊氏。

  • 平田大一氏

    同じく平田大一氏。

軌跡有限責任中間法人タオファクトリーへの支援

2005(平成17)年6月3日、7月8日の沖縄側幹事会では、新規事業および現代版組踊の普及に向けた協力依頼について検討を行った。その結果、「有限責任中間法人タオファクトリー」に対し、2年間(2005年度、2006年度)にわたり、事業支援することが承認された。平田大一氏が代表を務める有限責任中間法人タオファクトリーは、(1)沖縄の伝統文化の産業化、(2)文化による沖縄地域の再生、(3)文化による教育の改革という3つの社会事業に意欲的に取り組んでいる。「文化立県・沖縄の実現」を目指す本事業が、沖縄の発展向上に寄与する可能性を大いに秘めているということで、本会から計3000万円の支援金を授与した。

タオファクトリーの現代版組踊とは、歴史上の人物や地域の伝説などをモチーフにオリジナルの脚本を書き、ミュージカル仕立ての舞台を作り上げるというもの。伝統芸能の組踊をヒントに創作された。主に中高生が出演し、地域活性化にも大きく貢献している。

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