2008年度(平成20年)

2008.9.1 〜2009.8.31

第19回定時総会12月8日(月)

場所:沖縄ハーバービューホテルクラウンプラザ
14:00 〜14:50 定時総会
15:00 〜17:00 ラウンドテーブル
        「 沖縄観光戦略〜マーケットはアジア、そして世界へ〜」
17:10 〜18:00 懇親パーティー

リーマン・ショックに揺れた1年

第19回定時総会の様子

第19回定時総会の様子

2008(平成20)年9月に米大手証券会社リーマン・ブラザーズが経営破綻。これをきっかけに金融危機が世界的に拡大するリーマン・ショックが起こった。
記録に残る大不況に見舞われた本年度だったが、沖縄懇話会は例年通り事業や支援活動を続けた。年間を通じて幹事会を持ち、定時総会やラウンドテーブルに向けた意見交換や支援事業についての協議を重ねた。

定時総会では代表幹事の椎名武雄氏(日本アイ・ビー・エム相談役)が「金融不況が世界を襲っているが、沖縄の豊かな自然や独自の文化をアピールすれば必ず生き残れる」と挨拶し、客席から盛大な拍手が送られた。

国際アジア音楽 musix をサポート

定時総会では、「沖縄国際アジア音楽祭musix2010」(同実行委員会会長:仲井眞弘多沖縄県知事)への事業支援を行うことを決定した。同音楽祭は2010(平成22)年3月を音楽月間として、約1カ月にわたり開催。アジア各国との文化交流、沖縄生まれの音楽の発信、音楽を活用した観光の推進に寄与するとし、本会から300万円を贈呈した。

翌年度に行われたmusix2010には、国内外から多様なジャンルのアーティストが参加。メインイベントは3月26~28日の3日間、那覇市・沖縄市を中心に開催され、ミュージック・ツーリズムの可能性を感じさせるイベントとなった。

ラウンドテーブル

「沖縄観光戦略~マーケットはアジア、そして世界へ~」

基調講演は石森秀三氏(北海道大学教授)によって行われ、「2010年代後半はアジアで“観光ビッグバン”が起こる。特にBRICS諸国では富裕層が急増しており、富裕層誘致に力点を置いた質の高い観光が求められる」と強調した。

パネリストには石森氏、深川三郎氏(JTBグループ本社執行役員)、美原融氏(三井物産戦略研究所・プロジェクトエンジニアリング室長)、荒川雅志氏(琉球大学准教授・医学博士)、宮内義彦氏(オリックス会長)、コーディネーターには富川盛武氏(沖縄国際大学学長)が登壇。美原氏は、医療ツーリズムで富裕層を集客しているシンガポールの事例から、沖縄も美しい海と長寿を『健康』に結びつけた観光展開をすべき」と述べた。深川氏は「沖縄は夜のエンターテインメントが少ない」と指摘し、そのうえでカジノの設置や国立劇場おきなわでの夜間公演の実施を提案。宮内氏、荒川氏は海やサンゴなど沖縄の自然を活かした観光のあり方を示した。また、沖縄の観光ビジョンについて、ヘルス・ツーリズムやエンターテインメントの充実などさまざまな意見が出たが、先に理念構築を行うべきとの認識もあった。

2008(平成20)年12月9日沖縄タイムス(経済面)

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