沖縄懇話会30周年記念誌
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沖縄懇話会30周年に寄せて24琉球銀行会長中国に「飲水思源(水を飲む者は、その源に思いを致せ)」という諺があります。沖縄懇話会ができて30年が経ちました。昨年12月に開催された第30回定時総会の冒頭、1990(平成2)年設立総会で行われたパネルディスカッションのVTRが上映されました。本土側からは諸井虔氏、牛尾治朗氏、稲盛和夫氏の三人。沖縄側からは稲嶺惠一氏と崎間晃。すごい顔ぶれだと改めて思います。日本を代表する財界人が沖縄のために動いていただいた。感謝の言葉が浮かびます。弊行の崎間頭取(当時)は沖縄側代表幹事として、VTRでこうコメントしました。「沖縄の問題は日本の問題である。沖縄を良くすることが日本全体を良くすることである」。日本の南端に位置し、160の島からなる沖縄。米軍基地を抱える国境の島。発展著しい東南アジアに一番近い沖縄。その沖縄に、日本の課題解決のヒントがある。それは、今も変わらないと思います。設立当時の状況を全く知らない私は、設立に関わった銀行の先輩にお話しを聞く機会を得ました。沖縄懇話会の初代事務局として、本来業務そっちのけで奔走。崎間頭取指示のもと趣意書作成や入会依頼訪問など多忙を極めたものの、一番留意したのは本土側と沖縄側の「信頼関係の醸成」であったとのこと。沖縄側窓口として苦労もあったが、良い経験となったと感慨深げに話してくれました。あれから30年。歴代代表幹事ほか関係者の皆様のご尽力に心から敬意と感謝を申し上げます。好調な県経済の立役者として、沖縄懇話会が果たした役割はとてつもなく大きい。沖縄懇話会が提言し、関わった様々な大型事業が、沖縄の経済を加速発展させたことは間違いありません。本土側、沖縄側が一本の矢にまとまることで、より強固な大きなうねりを作り出してきたのです。人口増加。観光客1,000万人達成。他府県がうらやむ存在となった沖縄ですが、誰も想定していなかった新たな試練が、今、世界を、日本を、沖縄を揺るがしています。世界は「レジリエンス(回復力、弾性、復元力)」が問われています。設立総会の最後にマイクを持った中山素平氏は、「議論ばかりではだめだと、実行してもらいたい」と挨拶しました。その言葉に沖縄に対する強い想いを感じます。30年に亘って培った本土側と沖縄側の信頼関係をどのように引き継ぎ、より強固に発展させ、レジリエンスを高めていくか。どうか今後とも沖縄懇話会に対しご支援を賜りますよう心からお願い申し上げる次第です。金城 棟啓

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