沖縄懇話会30周年記念誌
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MESSAGE21セコム株式会社創業者 取締役最高顧問沖縄懇話会の創設30周年、誠におめでとうございます。このたび設立30周年の記念誌が発刊されるにあたり、ひと言お祝いの言葉を述べさせていただきます。沖縄懇話会は、東京・関西と沖縄の財界人が参加し、沖縄の経済の活性化を図る交流の場として設立されました。1990(平成2)年10月に設立総会が開催されてから、はや30年を迎えました。振り返りますと、当時、中山素平さんから当会への参加のお誘いをいただきました。平成という新しい時代を迎え、また1972(昭和47)年の沖縄本土復帰から20年を迎えようとする時期でもあり、本土の財界人と沖縄の財界人が一堂に会し、一層の交流を深めるという趣旨は、時宜にかなった活動であると賛同し、喜んで参加をさせていただきました。設立当初は56社が参加されたと聞きましたが、本土側の財界人では、私も当時から交流の深かった稲盛和夫さんや牛尾治朗さん、椎名武雄さん、諸井虔さんなども参加され、また多くの沖縄の財界人の方々とも交流を深めることができて、とても楽しく有意義な会となりました。実際に、この経済交流によりダイキン工業さんがスポンサーになられたゴルフトーナメントが開始されたのを皮切りに、第二電電(現KDDI)により沖縄セルラー電話が設立されるなど、この沖縄懇話会の経済交流により結実した成果も多くありました。私どもも沖縄懇話会を通じて、諸井虔さんが懇意にされていた琉球銀行頭取(当時)の崎間晃さんとの交流を通じて、現地の警備会社として立ち上げていたセコム琉球株式会社を拡充することで、沖縄県の本島のみならず宮古島、石垣島など島嶼部にもセキュリティ面でのサービス体制の強化を図りながら、今日に至っています。こうした経済活動の活性化に沖縄懇話会の果たした役割は大変大きなものがあります。そうした中で、人と人との交流、人間関係の構築が相互理解を深め、経済の活性化につながったと意を強くしています。この30年の間に、沖縄サミット2000(平成12)年が開催され、那覇空港の拡充や沖縄都市モノレールの開業により運輸・交通機能の基盤整備も行われました。また、世界遺産として「琉球王国のグスク及び関連遺産群」が登録されるなど、日本およびアジアを代表する観光地として魅力を増しています。今後も沖縄懇話会のますますのご発展と、沖縄県の経済活動のさらなる振興を祈って、お祝いのご挨拶とさせていただきます。飯田 亮

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