沖縄懇話会30周年記念誌
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令和元12月2日(月)112ラウンドテーブルに登壇した稲嶺惠一氏。27年ぶりに沖縄懇話会に招かれたビジネス・ブレークスルー大学学長の大前研一氏が基調講演を行い、「沖縄のさらなる発展のためには、離島がもっと観光における特色を持つ必要がある。あれもこれもある幕の内弁当を観光客は嫌う。石垣島や宮古島、西表島は有望。アジアの富裕層が訪れるタイのサムイ島、美食家が集まるスペインのバスク地方などを参考に、富裕層を取り込める高級リゾートの形成を」と提言。また「ネット社会の発展で、世界中どこを見てもMICE施設は苦戦している。計画の見直しを」と指摘した。ラウンドテーブルではオリックスの宮内義彦シニア・チェアマンも「総花的な施策はもう不要。県民所得が最下位だが今後30年で全国ベスト10に持っていくデザインを作りたい」と述べた。那覇空港ビルディングの安里昌利社長は、国際物流拠点としての認知度も上がっているとして、那覇軍港の移設に伴う返還地の活用に期待する旨を述べた。ANAホールディングスの伊東信一郎会長は沖縄貨物ハブ事業について、貨物の減便は旅客機でカバーするとして、付加価値の高い物品を集積するための企業誘致や物流倉庫の整備を進めていく必要性を指摘した。他にもフロアからは観光や物流など、国に頼るのではなく、自立した経済が必要などの意見が出され、これからの30年の発展に向けて様々な議論が行われた。首里城の再建・復興のために4年間で合計2,000万円を沖縄県に寄付することを決定。定時総会翌日の12月3日に、沖縄県庁で贈呈式を行った。同じく井上礼之氏。基調講演後、ラウンドテーブルに登壇した大前研一氏。2019.9.1〜2020.8.31ラウンドテーブル「沖縄新時代のグランドデザイン 〜沖縄 これからの30年〜」■設立30周年記念事業を決定本年は沖縄側幹事会、合同幹事会など11回の会議を開催。30周年記念誌をはじめとする30周年記念事業やラウンドテーブルなどについて協議された。定時総会では、次年度の新規事業計画としては、新規事業の調査研究ならびに創業支援、首里城被災に対する支援、30周年記念事業として30周年記念寄付が承認された。第30回定時総会場所:沖縄ハーバービューホテル13:30〜14:20 定時総会14:20〜14:45 30周年記念寄附贈呈式15:00〜17:30 ラウンドテーブル          「沖縄新時代のグランドデザイン          〜沖縄 これからの30年〜」17:45〜19:00 会員懇親パーティー年度2019

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